大人のたしなみとして見直される俳句
近年TVで、人気タレントが俳句を作りプロの講師に順位を付けられ批評を受けるという番組が人気になるなど、注目を集める大人のたしなみと言える俳句です。
みな小・中学校時代に国語の授業で学習したはずですが、すっかり忘れた方も多いでしょう。
俳句は使える文字数こそ短く制限されるのですが、詩の1つです。
俳句のルールは例外を除き最低限2つの規則を守ることが求められます。
1つは五・七・五という三つの文字のブロックで表現する事で、2つ目は季節をあらわす季語が含まれることです。
季語はその句を詠んだ季節を表現する言葉で、夏であれば「ひまわり」冬なら「霜柱」などが分かりやすいでしょう。
同様に日本で古くから親しまれてきた詩歌の1つである短歌は五・七・五・七・七と文字数が少し多く、季語が含まれる必要がない点で異なります。
俳句を趣味とする魅力
1制限された短い言葉から姿や風景を思い起こさせ感動させる力
制限された短い文に季語も含めるという手間のかかる文章を作る俳句ですが、文の中に表したい風景や心象に最適で感動を伝える言葉を選択して作る点が俳句の大きな魅力です。
短い言葉にまとめるため、文章が研ぎ澄まされて洗練され、伝えたい風景が見事に伝われば、美しい写真や絵画を見るような感動を与える力を持ちます。
2.毎日目にする風景が新鮮になり楽しくなる
俳句は季語を学習する必要があり、この季語は日常の中に存在するのです。
日々季節の移ろいを感じながら過ごせる事で気が重い仕事や家事にも新鮮な気持ちで取り組むことが出来ます。
3.投稿に挑戦して人生に張り合いを出せる
俳句を趣味にする方は多く、SNSはじめ様々なサイトや雑誌等作品を投稿できる多くの場が用意されており、気に入った作品が出来たら気軽にアップして入選を目標にすることが出来ます。
俳句の始め方
筆や硯を揃えるといかにも本格的で雰囲気も出ますが、最初は紙とペンに加えて季語辞典を揃えれば十分と言えるでしょう。
ネット上でも俳句の作り方を指導しているサイトが多くありますので、参考にすれば気軽に始める事が出来ます。
さらに本格的に勉強したいと思えば、カルチャースクールの俳句講座やサークルに入ると仲間と切磋琢磨出来て、1人で俳句を作ることに比べれば、客観的に自分の作品が見る事が出来るメリットがあります。
上達の第一歩は自然写生に徹すること
俳句は奥が深く一言で上達のポイントを挙げる事は難しいのですが、初心者のために1つ挙げるとすれば、テーマとする風景の写生の訓練を積むことです。
初心者が心象や人事を題材に俳句を作ると理屈っぽい作品になるケースが多いので、最初の内は自然写生に徹して心に響いたものを感じ取ってそれを言葉で表す訓練を積むことが上達への近道です。